生理が不規則だったり、経血の量がものすごく多かったりと、月経にまつわるトラブルは人それぞれ。「これって私だけ?」と思うこともあるでしょう。あまり心配な時は、お医者さんに診てもらうのが一番ですが、月経トラブルが起こる理由を知っておくと、不安がやわらぎ、自分である程度対処できるようになることも。

今回は、月経トラブルの原因と、辛い時にぜひ試して欲しい対処法などを、タイプ別にご紹介いたします。

今回は、月経トラブルの原因と、辛い時にぜひ試して欲しい対処法などを、タイプ別にご紹介いたします。

月経トラブルはなぜ起きるの?

女性の体は、妊娠に備えて準備した子宮内膜を、およそ28日周期で血液と共に体外に排出するしくみになっています。それを月経(生理)というのは、皆さまもよくご存知ですね。最初の月経からおよそ40年(個人差はあります)、女性はこの月経リズムと付き合っていくことになります。

この月経リズムで重要な役割を担っているのが、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)と呼ばれる、2つの女性ホルモンです。これらは、子宮内膜を厚くしたり、排卵を促したり、いらなくなった子宮内膜を体外に排出するために周期的に分泌量が変動しているものですが、このホルモンの変動(きちんと変動されていない場合も含む)が、様々な形で体に影響を及ぼし、いわゆる“月経トラブル”の主な原因となっているのです。

POINT

月経リズムを作っている女性ホルモンの変動が、様々な形で体に影響を及ぼし、月経トラブルの主な原因になっている。

月経トラブルの原因と対処法について

生理の前後で感じる不調や不快な症状は、皆さまも一度は経験したことはあると思います。
それらが、どのような仕組みで起こっているのかを簡単にまとめてみました。また、お医者さんに相談した方が良い場合や、普段から簡単にできるセルフケアなどもあわせてご紹介しています。

月経痛(生理痛)

生理の前後で感じる不調や不快な症状、いわゆる月経トラブルがどのような仕組みで起こっているのかを簡単にまとめてみました。

症状

下腹部がぎゅ~っと押されるように痛む、鈍い痛みがずっと続く、腰痛、時には吐き気を伴うなど。

原因

宮内の経血を体外に押し出すために、子宮内膜で作られた物質(プロスタグランディン)が、子宮を収縮させることで起こります。この物質が多すぎると子宮の収縮が強くなりすぎて、激しい痛みを伴います。

対処法

市販の鎮痛剤でも構いませんが、痛みの原因はプロスタグランディンという物質なので、それをブロックできるものがより効果的です。ポイントは、「早めに服用すること」です。我慢できないほどの痛みになってからよりも、「痛くなりそうだな」というタイミングで服用した方が効果的です。その他、漢方薬、低用量ピルなどが有効です。ただ、痛みの原因が、病気によるものの場合(子宮内膜症、子宮筋腫など)は、治療が必要となりますので、上記を試しても効果がない場合は、お医者さんに相談してください。

月経不順・無月経

常に、24日以下の頻度で月経がある(頻発月経)、または、39日以上の頻度で月経がある(稀発月経)場合は、月経不順の可能性があります。

症状

月経の周期は約25~38日で、前後1週間程度のずれはおおむね正常範囲。常に、24日以下の頻度で月経がある(頻発月経)、または、39日以上の頻度で月経がある(稀発月経)場合は、月経不順の可能性があります。
これまで月経があったのに、3カ月以上月経が無い場合は、無月経となります(18歳以上で初経が無い場合も)。

原因

月経間隔が短くても長くても、主な原因は、排卵がスムーズに行われていないこと。(出血しても排卵が行われていないこともあります。)排卵には、女性ホルモンが深く関わっており、女性ホルモンが分泌されていても排卵しない場合と、そもそも女性ホルモンが分泌されていない場合とがあります。また、過度なダイエットやストレスによる女性ホルモン分泌の低下が原因で起こることもあります。

無月経は、初経を迎える頃になっても月経がない場合と、これまで月経があった人が無くなった場合があり、後者では、甲状腺機能障害などの病気が原因になる場合があります。

対処法

まずは、自分がどのタイプの月経不順なのかを知る必要があります。
基礎体温のつけるのとあわせて、病院で検査してもらうのが確実です。原因が分かれば、それに応じたお薬を処方してもらえます。甲状腺などの病気が原因であれば、その治療をすることになります。

ダイエットやストレスが原因であれば、食生活を改善したり、ストレスの原因と上手く付き合う工夫をしたりと、自分なりに工夫してみましょう。

月経過多・月経過小

月経過多は、経血量が非常に多い場合のこと、月経過小は月経量が非常に少ないことを言います。

症状

月経過多は、経血量が非常に多い場合のことを言います。生理用ナプキンが1時間も持たない位の経血量が目安となります。経血量が多いため、貧血になりやすく、めまいや疲労、脱力感を感じることもあります。反対に、月経過小は、経血量が非常に少ない場合のことを言い、こちらの目安は、1日に1~2回程度しかナプキンを交換しなくても済むほどの経血量です(生理の終わりかけではなく、生理期間全体を通して経血量が少ない)。

原因

月経過多は、ホルモンバランスの乱れで起こることが多いですが、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなどの病気が原因でなることもあります。
月経過小も、ホルモンバランスの乱れが原因であることが多いですが、子宮内膜萎縮、子宮内膜発育不全、子宮腔癒着、卵巣機能不全などで起こることもあります。

対処法

いずれの場合も、症状がひどい場合は、原因を調べるために病院で検査をしてもらいましょう。その上で、病気が原因の場合はその治療を、ホルモンバランスの乱れが原因の場合は、程度に応じて対応していくことになります。

月経過多の場合は、子宮内膜の厚みを減少させるため、低用量のピルが選択肢の一つとして挙げられることがありますが、使用するかどうかはお医者さんとよく相談してください。また、貧血になる人も多いため鉄分を意識した食事を摂るようにしましょう。

POINT

月経トラブルは、検査などで原因を把握したうえでそれに合った対策をしていくことが大切。

※月経前症候群(PMS)については、また別の機会にお話ししたいと思います(*´ω`)

月経トラブルには「締め付けない下着+布ナプキン」がおすすめ

血行が滞ると、子宮筋の硬直や骨盤内がうっ血しやすくなり、生理痛を重くする原因になってしまいます。寒い季節はもちろん、夏場でもエアコンが効いている場所では体を冷やさないように工夫しましょう。
また、血行が滞るという点では、体を締め付ける下着も要注意です。特に、ショーツの脚ぐりのゴムは、鼠径部を通る大きな血管を締め付けてしまうことがあるため、下腹部から足にかけての血行が滞る場合があります。
脚ぐりにゴムを使用していない、体に優しいシーピースのショーツたちがおすすめですよ♪

月経トラブルには、脚ぐりにゴムを使用していない、体に優しいシーピースのショーツたちがおすすめです。

また、生理中にできる対策としては、布ナプキンを使ってみるという方法もあります。
使い捨てのナプキンに使用している吸収体は、体を冷やす原因になるとも言われています。天然繊維でできている布ナプキンは、体を冷やすことなく、生理中のデリケートなお肌を優しく、快適に保ってくれますよ。

生理中にできる対策としては、布ナプキンを使ってみるという方法もあります。

月経トラブルは個人差があるため、必ずしもこの限りではありませんが、いずれにしても、体をいたわることが大切です。「生理、しんどいな・・・」と感じたら、今回ご紹介したこと思い出してみてくださいね。

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